小耳症の治療法について

小耳症とは、読んで字の如く、耳の形成が不十分で耳が小さい状態で産まれることです。

一般的に、日本で小耳症として産まれた子は必ずと言っていいほど耳介形成術を受けます。

耳介形成術とは、肋骨の軟骨を使って耳の形を作ることです。

この手術で完璧な耳を作れるとは言いがたく、一方で肋軟骨を取るためにお腹を切るので本人の負担が大きいです。

どうしてこの手術を受けたんだろう?と感じている当事者はたくさんいます。

もちろん、受けて良かったという方もたくさんいます。

耳介形成術を否定するつもりは全くありません。

このページでは

耳介形成術以外に他の選択肢があってもいいのでは?

ということを述べていきます。

小耳症とは?

そもそも小耳症とはどんな病気なのでしょうか?

小耳症とは、お母さんのお腹の中で本来作られるはずの耳が正常に作られない状態で産まれることです。

耳というのは、お腹の中で一番最後に形成される器官です。

顎のあたりから少しずつ上に上がって耳が作られます。

その過程で何らかの問題が発生します。

その部分が魚のエラの部分に相当するので

第一第二鰓弓(さいきゅう)症候群とも呼ばれています。

1万人に1人に発症すると言われています。

大半は片耳のみ発症します。

YUKIのように、両耳に発症するケースはそのうちの10人に1人と言われています。

どのような治療が必要なの?

小耳症は

見た目の治療(=形成外科)

聞こえの治療(=耳鼻科)

2つの異なる科からのアプローチが必要な珍しいケースの1つと言えます。

現在、YUKI個人が思いつく各々の治療法は以下の通りです。

見た目の治療(=形成外科)

  • 耳介形成手術
  • メリット:

    • 自分の身体から耳を作るので、人工的な感じがなく、より自然に近い耳が得られる

    • メガネやマスクをつけることができる
    •  

    デメリット:

    • 肋軟骨で作るので、普通と全く同じ形の耳を作るのが技術的に難しい (手術する人に依存する)

    • お腹を切るので本人の負担が大きい

    • ワイヤーが入ってるので、激しいスポーツすることが難しい

  • エピテーゼ(義耳)
  • メリット:

    • シリコンなので、極力リアルな耳を自由に作ることができる

    • 装着方法によっては、手術が必要ない。必要だとしても、簡単な手術で済む

    • メガネやマスクをつけることができる

    デメリット:

    • 取り外しできる耳なので、人工的な感が拭えない

    • 激しいスポーツをする時ははずさないといけない(たぶん)

  • 再生医療(まだ実用化されていませんが)
  • メリット:

    • 未知数

    デメリット:

    • 未知数

    実用化されていないので何とも言えません>_<

聞こえの治療(=耳鼻科)

  • 外耳道形成手術
  • メリット:

    • 小耳症の症状が軽ければ、聴力改善が望まれる

    • 手術で作った耳の穴に普通の気導式補聴器をつけるという選択肢が増える
    •   

    デメリット:

    • 手術の成功率が非常に低い

    • 手術の跡は残る(失敗した場合でも)

  • Bahaシステム(骨伝導式補聴器)
  • メリット:

    • シンプルな手術で確実な聴力改善見込まれる

    • 補聴器をつけてることを忘れるほど装着感がない

    • とても小さくて見た目でわからないこと

    デメリット:

    • 手術が必要であること

    • 激しいスポーツをする時ははずさないといけない(高価かつ、小さいので落として見つからない恐れがある)

  • 人工中耳(VSBとも呼ばれています)
  • メリット:

    • 未知数

    デメリット:

    • 未知数

    ユーザー数が少なく、情報も少ないためまだ判断が難しいです>_<

※極力公平に見るようにしていますが、どうしてもYUKIの主観が入ってしまうことをご了承ください(^_^;

YUKIのケース

エピテーゼ × Bahaシステム

エピテーゼを付ける方法は2種類あります。

①エピテーゼ用接着剤を使う方法
②インプラント埋め込んで装着する方法

Bahaシステムも②と同じように、インプラントを使います。

両方ともインプラントを使って装着するなら

両方とも装着できるような土台を作ってもらいました。

1回の手術で、見た目(=形成外科)と聞こえ(=耳鼻科)を改善させることができました。

実は、YUKIはこのエピテーゼをほとんど使っておりません(笑)

小耳症=耳介形成手術?

日本では、一般的に見た目の治療(=形成外科)が優先にされる傾向があります。

その結果

小耳症 = 耳介形成手術を受ける

という図式が生まれたのだと思います。

多くの小耳症の方にお会いしてきましたが、ほぼ全員が耳介形成術を受けていました。

そのうちの1人はこう言っていました。

小さい時から、『大きくなったらお耳をつける手術をするからね』って言われたきた。でも実際は耳が聞こえるようになるわけじゃないし、形は完全に同じじゃないから髪で隠してる。なんで手術したんだろう?

もちろん、これは一部のご意見です。

手術をしてよかったという方もいます。

メガネやマスクをつけられるのもかなり大きなメリットです。

私が伝えたいことは

本人の気持ちを最大限に尊重してあげて欲しい

まずは聞こえが大切と思う人もいるかもしれません。

耳の形を一番に早く治したいもいう人もいるかもしれません。

何の治療もしたくない、ありのままの自分でいたいという方もいるかもしれません。

確かに、耳が小さい状態で産まれた子を見た時は非常にショッキングだと思います。

「どうにか普通の人と同じ形にしなければ」と思うのは至極まっとうな感情です。

しかし、小耳症は幸いなことに命に関わる症状ではありません。

もし命に関わる病気であれば、本人の意見を考える場合ではないでしょう。

今すぐなんとかしたいという気持ちはよくわかります。

ですが、もう少し待って本人の意思を最大限に聞いて欲しい

これが、当事者の1人である私からの願いです。

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